ロータリーの親睦は異業種交流とは異なる

今ではなくなっていますが、ロータリーは元々は一業種一会員制でした。これは他の仕事の人の話を聞いて、自分の発想の狭さを知り、自己の研鑽に務め、業界や社会に反映するためでした。その交流の中において、例えば、「膝が痛くなったから戸田のところで診察してもらおう」と思って来ていただけることは大歓迎ですし、誠心誠意診察させていただきます。僕は他のクラブの証券会社の会員さんに株の取引を依頼して、相手の取り分ばかりが多いことに気づき、お付き合いをやめた悲しい経験があります。ロータリアン相手にお金儲けをしてはいけないと僕は思います。一方、異業種交流会というのは、仕事が欲しい人の集まりです。いわば、需要が少なく供給が多い供給過多の状態が異業種交流会の実態です。

親睦委員会の正式名称は英語ではFellowship activation committeeで直訳すれば、協力活動委員会です。Fellowshipを親睦と訳したのこととActivationを省略したので日本独自の親睦活動になってしまいました。1993年にアメリカで制作された映画三銃士を観ていますと、フェローシップという言葉が何度も出てきます。つまし、フェローシップは協力し合う同志という意味です。1905年にポール・ハリスがロータリークラブを設立した当時の親睦とは、信頼できる同志と奉仕活動で協力したいという意味だったと僕は思います。

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