
さて、本日は日本のロータリークラブの使用用途をクラブに委任した信頼に基づく風習であるニコニコについてお話します。元祖ニコニコについては、かって東京ロータリークラブと大阪ロータリークラブで言い争ったそうですが、どうやら大阪の方が1ヶ月だけ早いようです。週報にはさんだ1枚目の図をご覧下さい。大阪ロータリークラブでは1936年8月に当時の社会奉仕委員長の藤原さんが誕生日とか、子供の結婚、孫の入学等々と何か嬉しいことがあった時にニコニコしながらお金を人れる箱としてニコニコ箱を設置しました。一方、東京ロータリークラブでは1936年9月に当時の社会奉仕委員の関さんが孤児300名を玉川遊園地で遊ばせてやりたいと考えました。ダンボール箱をニコニコ箱と名付けて各会員の前にニコニコした顔で立ち、笑いを得たので募金がはかどりました。

2枚目の図を御覧ください。「今日からロータリアン」という本の25頁からの引用です。アメリカをはじめとする諸外国のニコニコに似た制度としてfine boxとchest boxがあります。fine boxは罰金箱で、欠席、早退とかのペナルティとしてお金を集める制度であり、chest boxは目的を定めた募金です。でも、罰金でもなく目的を定めずに募金する日本のニコニコはfine boxやchest boxとは違います。ニコニコは大阪発祥で使用用途をクラブを委任した信頼の上に成り立っている制度です。そのような制度が88年間も続いている日本のロータリークラブは素晴らしいと僕は思います。