自閉スペクトラムでは「本当ですか」の使い分けがわからない

5月は青少年月間で本年度RIのテーマの一つはメンタルヘルスケアです。最近青少年の精神疾患として自閉スペクトラム症が増えています。週報に挟んだ図をご覧下さい。自閉スペクトラム症は以前は単に自閉症と呼ばれたりアスペルガー症候群とも呼ばれていました。典型的な症状は「空気が読めない」とか「相手の気持ちがわかりにくい」です。ロータリーの友2023年9月号で大阪教育大学名誉教授の竹田契一先生は自閉スペクトラム症の青少年の特徴として「本当ですか」という言葉をその時々によって違った意味になることが理解できないそうです。「ほんとうですか」には驚きや納得の「本当ですか」や相槌の「本当ですか」や疑いの「本当ですか」がありますよね。一般の人はそれを理解できるのですが、自閉スペクトラム症の青少年にはそれが理解できないそうです。

次の図をご覧下さい。自閉スペクトラム症が進行すると強度行動障害が起こって来ます。食べられないものを口に入れる、自分を殴るなと本人の健康を損ねる行動や物を壊す、大泣きを何時間も続けるなど周囲の人のくらしに悪影響を及ぼす行動を発作的に起こすようになります。渡辺先生達は自閉スペクトラム症の治療法としては、質問をしないでひたすら褒めることが大事だそうです。しかし、毎日違うことで褒めるのは難しいです。小沢先生は自閉スペクトラム症のために「有難う作戦ゲーム」を考案しました。「有難う」と言おうと思ったら+1点、言えたら+3点、3回言えたら+5点加算と「ありがとう」と言うことを点数化する方法です。「今日は有難うゲーム何点だったね。一週間前より何点増えたね」と言うと毎日違う褒め方ができます。我ら中之島ロータリークラブでも機会があれば自閉スペクトラム症の子供をつれて奉仕事業をしてみてはいかがでしょうか?以上です。

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